恒星・太陽分科会

一般講演アブストラクト

最終更新 : July 22,1999.

講演者数

申込者一覧

ポスター発表

• 氏名
  三木 貴生 (みき たかお)
• 所属
  東京大学・理・物理・M1
• 講演題目
  7Be(p,γ)8B反応断面積と8B太陽ニュートリノ問題
• アブストラクト
  太陽について現在提唱されているモデルでは、太陽燃焼はppチェインと 呼ばれる核反応過程により説明される。このppチェインには３種の経路が ありどの経路を経ても最終的には 4He が生成されるが、その中で全体の 0.02%に相当する反応であるpp3が注目されている。それは、pp3には 8B --> 8Be + e+ + νeという過程が含まており、この時放出されるνが 他の過程による放出νよりエネルギーが高く同定しやすいということに よっている。そして、現在太陽ニュートリノ問題の一つとして扱われて いるのはこの過程によるニュートリノの観測量が理論値の約半分である というものである。ここでは、この原因がニュートリノ振動のみならず 7Be(p,γ)8B過程の評価にあるのではないかという可能性を検討してみたい。

• 氏名
  五百蔵 雅之 (いおろい まさゆき)
• 所属
  大阪教育大学・M1
• 講演題目
  惑星状星雲形成過程におけるディスクの影響（仮）
• アブストラクト
  　惑星状星雲はその形状から、大きく円形・楕円形・蝶型などに 分類されるが実に多様な姿をしている。その中で、蝶型の形成に は赤道面に存在すると推定されるディスクが大きな役割を果たし ているようである。
  　そこで今回、ディスクの照り返しを考慮にいれた輻射場を計算 することにした。
  

• 氏名
  志岐 成友 (しき しげとも)
• 所属
  東大・理・天文・D3、国立天文台理論部
• 講演題目
  A型星の彩層とコロナについてのレビュー
• アブストラクト
  シリウスに彩層があるかどうかが最近話題になっており、私たちはこのことを 明らかにする観測を計画しているがデータがない。そこで、本発表では、A型 星のコロナと彩層についてのレビューを行う。
  太陽には、光球の上に彩層・コロナという光球よりも温度が高い層がある。こ の層が高い温度を維持する機構はわかっていないが、光球のすぐ下の対流層か ら、何らかの形でエネルギーが供給されていると考えられている。星の構造の 理論によると１太陽質量を越える星には表面直下の対流層がないことが知られ ている。このような星の彩層・コロナの活動は非常に弱いと予測されており、 彩層輝線（CaII H-K line）がA型星で検出されず、F-M型星から検出される ことがそれを裏付けていた。
  ところが、ROSATのX線観測によるとA型星の Lx / L は 10^-8以下 〜10^-5で、 F-M型星と同程度のコロナの活動を示す星もある。HSTの紫外分光 観測でA4-7型星から彩層輝線 Lα(1215.67Å) が検出され、早期A型星の 彩層の活動度がF-M型星とあまり違わないこともわかってきた。さらにHSTで SiriusとVegaから鉄の輝線放射(1190-1214Å)が見つかった。この輝線放射の 解釈はいくつかあり彩層起源かどうかはわからないが、A0型星にも彩層がある かもしれない。
  
• 参考資料(同時掲示ポスター)
  タイトル：
  恒星大気の遠赤外〜センチ波連続スペクトル
  概要：
  彩層やコロナは紫外や可視光だけでなく、電波でも観測できる。ミリ波の連 続スペクトルで太陽を見ると、彩層からの放射が見える。星の連続スペクトル を観測すれば、太陽の場合と同様に、彩層やコロナの温度や密度などの物理状 態がわかるはずである。しかし星からのミリ波連続放射はこれまで観測された ことがなく、どのような天体からどれぐらいの強度で検出されるのか、どの波 長でどの構造が見えて来るのかといった基本的なことがよくわかっていない。
  そこで我々は近傍の星の連続放射の強度を見積もった。Procyon, Arcturus について輻射輸送を解いて輝度温度を予想したところ、太陽と同じように、サ ブミリ波では光球上部が、1-5mmでは彩層が、5mmより長い波長ではコロナが見 えてくることがわかった。また、光球からの放射強度を可視の観測データを使っ て見積もったところ、かなりの数の天体を観測できることがわかった。波長 1mmでのフラックスが 10mJy を越える天体は約40ある。そのほとんどは巨星で、 この明るさであれば現在の装置(45m,NMAなど)で検出可能である。1mm でのフ ラックスが 1mJy を越える天体は約650ある。そのほとんどは巨星であるが、 主系列星も10天体以上ある。これらの天体は RAINBOW で検出可能であり、 LMSA ではサーベイ観測の対象となり得る。
  

• 氏名
  磯貝 瑞希 (いそがい みずき)
• 所属
  東北大学・理・天文・M2
• 講演題目
  CI Cam の赤外Kバンド分光観測
• アブストラクト
  CI Cam(= MWC 84 = XTE J0421+560)とは、1998年3月31日にアウトバースト を起こした変光星である。アウトバースト以後の、X線から電波までの幅広い 波長域での観測から、X線強度の増光・減光のタイムスケールが極めて短いこと や、アウトバースト前後で色指数が殆んど変化しないこと、超高速でS型に広が る電波ジェットの存在などが発見され、CI Cam が非常に特異な天体であること が明らかとなった。
  さらに、アウトバースト以前からこの天体は HeI 輝線が極めて強い星である ことが知られていたが、その正体についてはよくわかっておらず、 どのカテゴリーに分類されるのかさえ統一的な見解をまだ得ていない。
  我々は1998年の10月に岡山天体物理観測所で CI Cam のKバンド分光観測を行ない、 その結果 HeI 輝線 2.06μm が Brγ と比べて非常に強いことが明らかとなった。 この結果に基づいて CI Cam の回りを取り巻く電離ガスの電離構造を考察し、 CI Cam の具体的な描像を探る。
  

• 氏名
  大塚 雅昭 (おおつか まさあき)
• 所属
  東北大学・理・天文・M1
• 講演題目
  M32より生成・放出されたPNがM31とM32に与える、運動学的影響
• アブストラクト
  Ｍ３１とＭ３２との質量交換を中心に述べていく。
  Ｍ３１とＭ３２の間の質量交換はJacoby,GやFord,H.Cにより、示唆されてきた。 質量の変化は大きく分けると次の３つがある。
  ・Interstellar gasが寄り固まり、小質量星を生成することに依るもの
  ・Interstellar windに依るもの
  ・Galactic windに依るもの
  ここでは、特にＰＮ生成に依るＭ３２の質量変化を述べていく。
  最終的には放出されたＰＮがＭ３１とＭ３２に与える、 運動学的影響を観測を通して研究していきたい。
  

• 氏名
  秋田谷 洋 (あきたや ひろし)
• 所属
  東北大学・理・天文・D1
• 講演題目
  T Tauri型星 RY Tau の偏光分光観測 - 直線偏光の短時間変動 -
• アブストラクト
  T Tauri型星は太陽質量の3倍に満たない低質量の前主系列星のグ ループである。これらの天体では、周囲を取り巻くダストが星から の光を散乱し、直線偏光が生じていることが知られている。最近に なり、T Tauri型星の偏光は数日程度の短い時間でも大きく変動する ことが分かってきている。これは、自転に伴う星表面の hot/cool spot の位置変化や、ダストの雲が星の回りを公転することなどに よる散乱の幾何学の変化によると考えられているが、まだ十分な 観測が成されておらず、はっきりしたことは分かっていない。
  我々は、国立天文台堂平観測所の低分散偏光分光測光装置(HBS)を 用い、1998年12月21日から27日にかけて T Tauri型星の1つである RY Tau について可視域偏光分光観測を行い、数日にわたり、偏光度、 偏光方位角の波長依存性が大きく変動していることを明らかにした。 同時に行った測光分光観測の結果と合わせ、偏光と光度それぞれの 変化の相関を論じ、RY Tau において数日の短い時間スケールで生じ ている、主にダストによる散乱に関わる物理過程の解明を試みる。

口頭発表

• 氏名
  池田 優二 (いけだ ゆうじ)
• 所属
  東北大学・理・天文・D1
• 講演題目
  高波長分解偏光分光観測が切り拓く天文学 -- 活動星編
• アブストラクト
  活動性を持った恒星状天体の研究において、「偏光観測」は非常に有 益な情報獲得手段である。シンクロトロン輻射やゼーマン効果等の磁 場が介入する現象、及び星周媒質に含まれる原子/電子/ダスト等によ る光の散乱の効果が偏光となって現われ、それら物理状態をほどよく 反映するからである。それゆえ、これまでにも偏光観測は活動星の研 究において多くのインパクトを提供してきた。
  こうした偏光観測の有用性を鑑み、そして応用し、我々は偏光観測と 高分散分光観測を組み合わせた観測的研究を企画し、現在それに見合 った装置の開発段階にある。当装置の波長分解能をもってして、おお よそ初めて捕えられるであろう輝線輪郭の偏光は、我々にいったい何 をもたらしてくれるのであろうか？本編では、活動星研究に対する観 測計画の一部を披露し、またその期待と可能性について論じて見たい。

• 氏名
  佐合 紀親 (さごう のりちか)
• 所属
  大阪大学・M1
• 講演題目
  presupernova evolution and triggering mechanisms
• アブストラクト
  星の中にはその進化の終末に超新星爆発を起こすものがある。超新星は観測さ れたスペクトル中に水素の線が見えるII型と、それが見られないI型とに分類 される。特に、I型超新星の中でIa型に分類されるものは、電子が縮退した中 心核に起こるフラッシュ現象がその原因であり、そのメカニズムから爆発の際 の最大光度がほぼ共通していると推測される。最近、この特徴を用いてIa型超 新星を standard candle として宇宙パラメータを決定する試みがなされ、多 いに注目されている。本発表では、Ia型を中心にI型超新星の triggering mechanism についての論文をレビューし、2,3の異なる条件下でのC+O core の 発展のシミュレーションを紹介する。
  reference : K.Nomoto,1982,Ap.J.253,798

• 氏名
  井上 省吾 (いのうえ しょうご)
• 所属
  大阪大学・理・宇宙地球科学・M1
• 講演題目
  Type Ia supernovae の光度曲線
• アブストラクト
  恒星の中にはその進化の終末に超新星爆発を起こすものがある。その中でIa型 に分類されるものは、スペクトルの詳細、特に水素の線が存在しないことでほ かのタイプと区別される。このタイプは、連星系をなした白色矮星に伴星から 物質が降着し、その質量がチャンドラセカール質量に近いところで爆発する現 象なので、かなり均質なものと信じられている。そのため、Ia型超新星の光度 曲線は互いによく似ている。本発表では、Ia型超新星の光度曲線についての論 文をレビューし、特にその最大光度の性質について紹介する。
  

• 氏名
  石井 貴子 (いしい たかこ)
• 所属
  京都大学・理・宇宙物理・D3
• 講演題目
  The Active Sun
• アブストラクト
  我々は太陽を点光源としてではなく、空間的に分解して観測することが できる。一般に`太陽'と呼ばれているのは光球であり、その外側に彩層、 coronaの順に外層大気がひろがっている。可視光で観測した光球のdisk 上には黒点の存在が知られている。Coronaを高い空間分解能をもって観 測した結果、coronaは大気の層ではなく、loopの集合体であることが判 明した。X線ではdisk上のcoronaも観測できる。Disk上のcoronaと光球 を比較すると、黒点周辺のcoronaがX線で明るいことがわかる。黒点や、 X線で明るい領域を活動領域を呼ぶ。活動領域では、flare、prominence eruption、coronal mass ejection(CME)等の様々な現象が観測される。 これらを活動現象と総称する。太陽の磁場を測定すると、活動領域で磁 場が強いことがわかる。活動現象と磁場との関連は、現在盛んに研究さ れている話題である。
  本講演では、太陽活動現象について観測事実と現在考えられているその 解釈について、自身の研究も含めて総括する。
  

• 氏名
  森本 太郎 (もりもと たろう)
• 所属
  京都大学・M2
• 講演題目
  Hαサージ発生とEFR成長との観測的相関について
• アブストラクト
  Ｈαにおいて観測されるサージは、活動領域において見られることが多く、最近の 研究によると、ＥＦＲ（浮上磁場領域）が光球に現れ、浮上する際に、コロナや 遷移層においてみられるジェットと深い相関があることが示されている。これは、 ＥＦＲの磁場と既存磁場との間に起こるリコネクションが原因と理解されている。 私は、京都大学飛騨天文台のフレアーモニター望遠鏡において観測された、サージ 現象を多数取り上げ、これを「ようこう」データと照らし合わせることにより、 ＥＦＲの浮上およびその成長に伴うＨαサージの規模および頻度を調べ、 Ｈαサージ発生のＥＦＲ浮上との関係を明らかにする。
  またそれとともに、「ようこう」において観測されるジェットとＨαサージとの関係 と、ＥＦＲ出現以外にＨαサージ発生に導く太陽面における状況を観測的に調べ報告 する予定である。

• 氏名
  小林 研 (こばやし けん)
• 所属
  東京大学・M2
• 講演題目
  太陽コロナの速度場観測
• アブストラクト
  １９９１年に打ち上られた日本の太陽観測衛星「ようこう」の観測により、 静的と考えられていた太陽コロナが激しく時間変化していることが明らかと なり、フレアだけでなくマイクロフレアやX線ジェットなど数多くの突発的な 現象が観測された．それ以来これらの非定常的な加熱現象のメカニズムが、 磁気リコネクションとMHDショックによることを示す観測がなされているが、 これらの現象の速度を直接計ることが非常に困難なため発生メカニズムに ついて断定的な結果は出しにくい．
  我々のグループではＸＵＶドップラー望遠鏡という観測ロケット実験を 開発し，コロナの速度の計測を試みた．この実験の結果を元に、これからの コロナのダイナミックスの観測の意義と方向について話す予定である．

• 氏名
  井上 勝博 (いのうえ かつひろ)
• 所属
  京都大学・理・宇宙物理・M1
• 講演題目
  太陽対流層からの磁束管の浮上
• アブストラクト
  太陽の光球下層の対流層には、磁束管(magnetic flux tube)の集合と しての磁場が存在する。ここでは、磁力線の集まりを磁束管と呼んでいる。 対流層での磁束管は、対流運動に引き摺られて曲げられたり、磁気浮力と 呼ばれる浮力を受けたりしており、時々刻々と変化しうる動的なものと 考えられる。
  磁束管は対流層から磁気ループ(magnetic loop)として光球へ浮上して来る 事がある(emerging flux)。浮上の物理過程はParker不安定で説明されて いる。浮上してきたループが数本集まった物は、彩層でarch filament systemとして観測される。これらのループは、黒点とその周囲を含む活動 領域を形成するという事が分かっている。
  今回の発表では、活動領域形成の前段階と言える、磁束管が浮上してくる プロセス(Parker不安定)を題材に取り上げる。磁束管の浮上に伴うプラズマ の運動を中心に紹介したい。
  

• 氏名
  高津 裕道 (こうづ ひろみち)
• 所属
  京都大学・附属天文台・M2
• 講演題目
  太陽活動領域での太陽大気の水平方向速度場
• アブストラクト
  太陽大気の運動を調べるには通常、吸収線のドップラーシフトを用いるが、 それでは視線方向の速度しか求まらない。そこで、視線方向に垂直な運動を調べ るために、次に述べるような方法(LCTM)をとった。
  太陽光球面上では、太陽大気の対流活動により、様々なサイズの構造が 観測されている。そのうちの一つ、granule は直径およそ1000kmの 対流細胞であり、まるで太陽一面に米粒をばら蒔いたかのような模様が 観測される。そして、granule を構成している大気自体、さらに大きな スケールで対流運動をしているため、granule も又、水平方向に移動する。 この granule の運動を追うことで、その背景の大気の水平方向の運動、 すなわち視線に垂直な方向の運動を知ることができるが、そのためにイメージの 相関を利用する方法が LCTM である。
  今回は LCTM を太陽黒点の周りに適用し、特徴的な大気の対流構造を得たので、 LCTM の具体的な方法と共に、その解析結果を紹介する。
  

• 氏名
  藤原 智子 (ふじわら ともこ)
• 所属
  京都産業大学・M2
• 講演題目
  超長周期変光星存在の可能性とその特性
• アブストラクト
  変光星の分野では、１００年〜１０００年の長周期で変光する星は、 まだ発見されておらず、その研究もまだ充分にされていない。
  　私は恒星の等級の記載がある古い文献を集め、年代を追って 星の等級変化を辿り、長周期変光の可能性がある星を調査している。 アラビア語の文献をはじめとして、５つの文献を用い、その中に 共通して記載されている１０００個あまりの星の等級を比較すると、 殆どの星が無変化叉は極小さい変化しか示さない中で、２等を超える 変光を示したものが１０個以上あることが分かった。これらの星を 超長周期変光星候補天体として、その特性を調べ、HR図にのせてみた所、 現在分かっている一番長い周期で変光するミラ型変光星のスペクトル型が M型であるのに対し、これらの候補天体はすべてミラ型より早期型であり、 もしもこの変光が周りの環境に因るものではなく、その星自身に起源を 持つのであれば、これらの星はこれまでにない新しい範疇に入るものとなる。
  

• 氏名
  植村 誠 (うえむら まこと)
• 所属
  京都大学・理・宇宙物理・宇宙物理学天文学・M1
• 講演題目
  恒星の系統的な運動と局所的な銀河の回転および進化
• アブストラクト
  恒星の天球面上での運動を表す固有運動の観測値は Hipparcos カタログ (1997) によって質、量ともに大きく改善された。近年、この新しいデータを使って、 我が銀河の運動パラメーター(銀河回転速度、太陽運動、速度分散、等）を求め直 そうとする試みがいくつかなされてきた。それらの研究の結果、銀河回転速度の値 従来考えられていた 220km/s よりも実際は数10km/s 大きいと報告されている。
  また、大質量星を光度階級によって分類するとそれぞれのクラスで異なる運動 パラメーターを持っていることが分かる。大質量星は年齢が若いためその生みの 親である巨大分子雲の影響を受けて運動していて、その系はまだ完全に relax していないと思われる。太陽近傍にある若い星の relaxation time と その運動から、数千万年前の局所的な星形成と進化について考える。

• 氏名
  中里 剛 (なかざと たけし)
• 所属
  筑波大学・宇宙物理・M2
• 講演題目
  2次元輻射輸送計算による原始星の研究
• アブストラクト
  本研究では2次元軸対称の輻射平衡計算コードを用いて、原始星の モデル化を行い、原始星の構造や進化について調べた。
  原始星は星形成過程の初期の天体であると考えられており、中心の コアの周りに星周円盤やそれらを取り巻くエンベロープがまだ残っ ていると考えられている。原始星の内部構造については、モデルを 仮定して、そのモデルから得られるスペクトルと観測を比較する、 という方法で研究が行われてきた。星周円盤などの非球対称な構造を 調べるためには、少なくとも2次元軸対称でのモデル化が必要であるが、 従来の研究では2次元で輻射過程を正確に扱ったモデルはない。
  よって本研究では、筑波大学のグループによって開発された2次元軸対称の 輻射平衡計算コードを用いて、2次元軸対称での原始星のモデル化を 行う。また観測との比較から原始星の構造や進化について調べる。 このモデルにより、原始星の構造や進化の詳細が明らかになると期待している。