3 定常状態に於ける粒子の速度

定常状態に於ける粒子の速度の $z$成分と$x,y$成分とを比較してみる。 但し、粒子の速度は光速よりも十分小さいとする。 定常状態は抵抗力とLorentz力との釣り合いであるから、運動方程式(7)より

$$\gamma v_z = F_z \qquad \therefore v_z= \frac{q^2E_0^2}{\gamma^2 c}$$ (18)

となる。$v_z$と$v_x$ or $v_y$の絶対値の最大値 $v=qE_0/\gamma$との比を考えると

$$\frac{v_z}{v}= \frac{\dfrac{q^2E_0^2}{... ..._0}{\gamma}}= \frac{v}{c} \qquad \left[\therefore v_z = \frac{v^2}{c}\right]$$ (19)

であるから、粒子の速度 $v$が光速よりも十分小さいとすると、 $z$成分の速度は$x,y$成分の速度に比べて十分小さいことが分かる。