第00013回  院生雑誌会
・日時:
2006/10/13(Fri.) 04:00pm
・発表者:
林 寛人 (D1 千葉研)
・紹介内容:
CDMサブストラクチャー問題(レビュー)
・要旨:
冷たい暗黒物質(CDM)に基づく構造形成のシナリオは、宇宙の大規模構造を良く 説明でき、銀河形成の標準理論という位置づけになっている。 このCDMに基づく構造形成に関して、これまでの分解能の低いN体計算では検出す ることのできなかった、ダークハローのなかに存在する密度の大きなサブストラ クチャー(サブハロー)が多数存在することがわかってきた。数百から千に及ぶ サブハローの個数と、実際に観測される伴銀河の個数に大きな違いがあること (Missing Satellite Problem)から、1 Mpc スケール以下におけるCDM理論の妥当 性や銀河形成過程の問題に関して近年注目されてきている。
今回はサブハローの特徴や進化過程について紹介する。また、「Missing Satellite Problem」について現在考えられているいくつかの解決方法について も紹介する。
・資料:
発表スライド(pdfファイル)