第00017回  院生雑誌会
・日時:
2007/02/09(Fri.) 04:00pm
・発表者:
井上 茂樹 (M1野口研)
・紹介論文:
"The cold dark matter of local group dwarf spheroidals"
Jorge Penarrubia, Alan McConnachie & Julio F. Navarro
astro-ph/0701780

・要旨:
矮小銀河は宇宙の階層的構造形成においての最小単位である"building-block"であるとされている。
一般的にその中の星は極めて古いものが多く、またガスを含まない系であるため、 星形成を持続できなかった銀河であると考えられている。 その理由は矮小銀河の小ささ故の浅いポテンシャルが、超新星爆発によるガスの散逸を阻止できなかったためである。 つまり、矮小銀河においては星成分の質量と、その周囲を取り巻くdark haloの質量の相関が崩れていることが予想される。
この論文では、そのような観測の難しい矮小銀河のハローの質量決定を解析的モデルを用いて行い、矮小銀河における質量光度関係の欠如を唱えている。
・資料:
発表スライド(pdfファイル)