第56回 院生雑誌会

  • 日時:
    1. 2008.07.11(Fri.) 4:00PM
  • 発表者:
    1. 荒 拓也 (二間瀬研 M2)
  • 要旨:
    1. 現在、Ⅰa型超新星やCMBの観測から、宇宙の全エネルギーのうち72%程度をdark energyが占めていることが示唆されている。DarkEnergyの候補としてCosmologicalConstantがあるが、なぜ現在近くで優勢になり始めたか、等の問題がある。
      そこで近年CosmologicalConstantの代役と担うものとして、小スケールでの密度揺らぎが成長する事で自然に生まれるbackreactionが考えられている。小スケールでの非一様性を反映させた計量を用いてEinstein方程式を計算し、それを平均化する事で、平均化した計量(FLRW計量)で得られたものとは異なる項、すなわちbackreaction項が現れると考えるのである。本論文では、EdS宇宙とΛCDM宇宙の場合において、backreaction項が与える効果を見積もっている。