第70回 院生雑誌会
- 日時:
- 2009.01.30(Fri.) 4:00PM
- 発表者:
- 石垣 美歩 (千葉研 D2)
- 紹介論文:
"A quantitative explanation of the observed population of Milky Way satellite galaxies"
Sergey E. Koposov et al.
2009arXiv0901.2116K
- 要旨:
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CDMにもとづく銀河形成理論での未解決問題として、予想される銀河系矮小銀河の数が、観測されている数に比べて多すぎるという問題があり、ミッシングサテライト問題とよばれている。最近SDSSによる銀河系内の調査により、新たに~12個の暗い矮小銀河が見つかり、ミッシングサテライト問題の解決につながるかどうかが注目されている。
本論文では、SDSSによる最新のデータおよび検出効率の見積もりを考慮にいれて、銀河系矮小銀河の光度関数を、さまざまな星形成効率を仮定した理論予測と比較した。その結果、宇宙再電離の前後で、サブハローの質量に応じた星形成抑制があるとするモデルを仮定すれば、観測される矮小銀河の光度関数をほぼ再現できることが分かった。