第138回 院生雑誌会
- 日時:
- 2012.10.17 (Wed.) 17:00~
- 発表者:
- 前林 隆之(村山研D2)
- 形式:論文紹介
- 発表タイトル:
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"Optical Spectroscopy of Hα Filaments in Cool Core Clusters : Kinematics Reddening, and Source of Ionization"
McDonald, Veilleux, and Rupke.
2012, ApJ, 746, 153.
- 要旨:
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Cool core cluster中心のbrightest cluster galaxy(BCG)9天体の, nucleiとHa filamentに対し6-10m級望遠鏡による深いlong-slit分光観測を行った. そして, 輝線フラックス, 電離ガスとBCGの相対速度, 輝線の速度幅等を求め, BCG nucleiとHa filamentに対して輝線診断を行った. (補足: Cen AやPer A以外に対し, 深い分光観測を行った例は少なく, 従ってHa filamentに対してBPT図で輝線診断を行ったという点においては, 大変貴重かつ, 新しい文献です.) この9天体では, 先行研究から星形成活動の有無が調査されている. その結果と今回の結果(輝線の速度幅, 輝線診断)を合わせ, Ha filamentの電離メカニズムや起源を考察している. その結果, 電離メカニズムとしては, 星形成+Shockモデルが観測結果を最も良く説明でき, 星形成+Cooling plasmaモデルでは約半数の系を説明できた. (補足: 起源に関しては, 先行研究のtoy modelを紹介し, 観測された速度場と比較した程度であり, これといった主張はされていない. 従って, ポンチ絵による紹介程度にとどめます.)
Keywords:
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