4年生向けゼミのページ
2012年度のゼミ
A.「地球大気の揺らぎを補正して観測する補償光学系についての実験を行う」
B.「クェーサーなど活動銀河中心核のデータから巨大ブラックホールと銀河の共進化について調べる」
の2個のタイトルで行います。このゼミでは輪講と実習(光学実験またはデータ解析)を平行して行います。今年度からは卒業論文の形にまとめてもらおうと考えています。
A.「地球大気の揺らぎを補正して観測する補償光学系についての実験を行う」
われわれのグループではすばる望遠鏡の次の世代の望遠鏡として考えられている 30m 望遠鏡の観測装置として、広い視野の多数の天体を同時にカバーする補償光学系を検討しています。関連する研究内容は研究のページ(こちら)にまとめています。
補償光学系の輪講では J.W.Hardy "Adaptive Optics for Astronomical Telescopes" の一部の章を読みます。実験では実際に補償光学系を用いて波面を測定し補正する実験を行います。うまくいけば、屋上の望遠鏡に取り付けて実際に星の像を補正する実験まで行いたいと考えています。これをベースに
- グラフィックボードによる高速並列計算を導入した補償光学系の制御
- 電子増幅 EM-CCD を用いた高速波面センサーの開発
といった発展課題(修士論文?)につなげて行きたいと考えています。
B.「クェーサーなど活動銀河中心核のデータから巨大ブラックホールと銀河の共進化について調べる」
われわれのグループではすばる望遠鏡の主焦点カメラや赤外線多天体分光器FMOS(詳細はこちら)を用いて活動銀河中心核(クェーサーやセイファート銀河)や銀河の探査をしています。関連する研究はこちら)にあります。この探査で得られたデータをもとに、巨大ブラックホールと銀河の共進化にアプローチしたいと考えています。
輪講では、活動銀河中心核のスペクトルについて理解するために Osterbrock & Ferland "Astrophysics of Gaseous Nebulae and Active Galactic Nuclei" の関連する章を輪講する予定です。後半は実習内容をより掘り下げるために関連する個別の英語論文を輪講します。
実習としては
- 遠方宇宙にある活動銀河中心核の巨大ブラックホールの質量を求め、ブラックホールの質量分布がどのようになっているかを統計的に調べる。信田君の修士論文の結果をさらに遠方の宇宙に伸ばす。
- 信田君の修士論文では見つからなかった軽い質量の巨大ブラックホールを紫外線のデータなどを用いて探す。
- 活動銀河中心核として光っている銀河の割合を遠方宇宙で調べる。銀河と活動銀河核の空間分布を比べる。
- 準解析的な銀河形成のモデル計算を用いて、ブラックホールの質量分布を再現するモデルを考える。
といった課題を考えています。
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