1 Larmor の公式

ある観測者の系 $ O$ から見たときに相対論的速度で運動している電荷粒子からの輻射(電磁波)の放射について考える。 加速度運動している電荷粒子は電磁波を放射することができ、 その放射の量(単位時間に放射されるエネルギー=出力=Power)は、 其の荷電粒子の瞬間的な静止系 $ \overline{O}$ で、 cgs 単位系を使って、

$\displaystyle P' = \frac{2q^2}{3c^2}\left\vert\va'^2\right\vert^2$ (61)

なる Larmor の公式で与えられる。 ここで $ q$ は電荷、 $ \va'$ は加速度ベクトルである。 これを、 単位立体角当たりの Power で求めれば、

$\displaystyle \di{P'}{\Omega'} = \frac{q^2}{4\pi c^3} \left\vert\va'\right\vert^2 \sin^2\Phi'$ (62)

で与えられる。 ここで $ \Phi'$ は粒子の加速度方向と電磁波が放出される方向とが成す角である。

fat-cat 平成16年11月28日