5 陰公式、陽公式のの安定性

$ p=0$ の場合(37) を満たすように、$ \Delta t$$ \Delta x$ とを選ぶ必要があるが、 $ p=1,0.5$ の場合はその必要はない。 この性質を無条件安定という。 この場合には、安定性ではなくて計算精度の観点から $ \Delta t$ を決められることになる。

陰解法は無条件安定であるが、時間刻みを大きくとれるとなると、 今度は計算精度のが問題となってくる。 $ p=1$ のとき空間方向の微分は二次精度で、 テイラー展開の二次の項までが正しく入っているのに対し、 時間微分は一次精度にしかなっていない。

この時間に対する精度をあげる一つの方法がCrank-Nicolson 法である。 これは時間方向に対称な形になっている為、時間方向も二次精度にすることができる。

fat-cat 平成16年11月30日