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Masayuki Akiyama

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試作に向けた打ち合わせを行いました。(20090525)

まとめは内部ページです。


可変形鏡への要求仕様のまとめ


可変形鏡への要求仕様決定のための補償光学系シミュレーション

仕様を決めるために行った補正光学系を用いた観測の計算機上でのシミュレーションについてまとめる。


シミュレーションの設定

大気揺らぎの計算や補償光学系のシミュレーションについては C++ ライブラリ Arroyo を用いる。 以下の計算では Arroyo の中のサンプルプログラム scao_simulation を用いる。大気揺らぎのパラメータは Ellerbroek_Mauna_Kea (以下EMK; 500(nm) で r0=0.15m, 0.20m, 0.25m, 典型値は 0.25m)と Ellerbroek_Cerro_Pachon (以下ECP; 500(nm) で r0=0.05m, 0.10m, 0.15m, 典型値は 0.15m) を用いる。 計算の簡単化のため円形開口を用いた。ガイド星、ターゲット天体はどちらも 無限遠にある自然ガイド星で平面波として取り扱う。波面を測定する波長は 600(nm)とし、2200(nm)で観測する。波面の計算スケールは 0.02(m) で揺らぎの スケールよりも十分小さく取る。

上の図は一例として Ellerbroek_Mauna_Kea で r0=0.15m 風速上空 30m 地上 10m/s として 0.002 秒刻みで0.16秒分計算したシミュレーションを示す。左から、30m 円形開口の中での ターゲット方向の波面(2200(nm))、64x64可変形鏡での補正、 補正後の波面(2200(nm))、補正後のPSF(2200(nm))となっている。 はじめの8サイクルはティップティルト鏡の補正のみでスタート、 その後可変形鏡の補正も入れている。まずはどちらの鏡も無限大の速度、ノイズなしの 理想的なものを仮定して計算している。


目標とするストレル比

計算の結果出てきた 2200(nm) での PSF を用いてエンサークルエネルギーと ストレル比を測り、達成したい性能 (d=0.05" 開口に 50% のエネルギー) に対応するストレル比を調べた。

横軸は開口の大きさ(回折限界で規格化している)、縦軸はエンサークル エネルギー、で開口を変えた場合のエンサークルエネルギーの変化を示す。 一番上の太線が回折限界のケースを示す。そのほかの線に書いてある数字は ストレル比。黒点で示した性能を達成するためにはストレル比で 0.5 程度を 実現しないといけないことがわかる。


素子数への要求仕様

素子数に対する要求仕様をまとめる。今回試した中で最も厳しいECP(r0=0.05m)で ティップティルト成分を除き、さまざまな素子数の可変形鏡で補正した後で 2200(nm) で残る波面誤差を口径 8m の場合と口径 30m の場合に対して計算した。

横軸は望遠鏡の開口面積を素子数で割ったもの、上に対応する30m口径の場合 の素子数を示す。縦軸は波面残差(RMS)で対応するストレル比(2200nmでの)を 右側に示す。 達成したいストレル比を 0.5 であるとすると、30m口径の場合、少なくとも 64x64素子の可変形鏡が必要であることがわかる。

64x64素子の場合について、大気揺らぎの条件を変えて計算を行った。

EMK 125(nm)@r0=0.15m 98(nm)@r0=0.20m 82(nm)@r0=0.25m
ECP 332(nm)@r0=0.05m 172(nm)@r0=0.10m 123(nm)@r0=0.15m

となった。上の図の計算に用いたECP+r0=0.05mは最も厳しい条件である。


素子サイズへの要求仕様

数cm角程度。


変位量への要求仕様

上記のシミュレーションの中での可変形鏡による補正量の値を取り出して、 可変形鏡の変位量への要求仕様を調べた。

横軸は可変形鏡の変位量(um)で縦軸は各変位量の素子数。左側はEMK+r0=0.15m の場合、右側はECP+r0=0.05mの場合、太線は ECP+r0=0.05m の中で一番散らばった ケースを比較のためのどちらのパネルにも書いている。EMK+r0=0.15m に基づく ならば +-5um の散らばり、一方でECP+r0=0.05mに基づくなら-5um,+10umの散らばり となる。


隣り合う素子の変位量への要求仕様

上記のシミュレーションの中での可変形鏡による補正量の値を取り出して、 可変形鏡の中の隣り合う素子同士の変位量への要求仕様を調べた。

横軸は可変形鏡の隣り合う素子同士の変位量の差(um)で縦軸は各差のペア数。 左側はEMK+r0=0.15mの場合、右側はECP+r0=0.05mの場合、太線は ECP+r0=0.05m の 中で一番散らばったケースを比較のためのどちらのパネルにも書いている。 EMK+r0=0.15m に基づくならば +1um 程度の差を作れれば良いことになるが、 一方でECP+r0=0.05mに基づくなら +2um 程度の差を作る必要がある。


変位速度への要求仕様

上記のシミュレーションの中での可変形鏡の変形速度の値(連続する フレームの間での可変形鏡の変形量の変化)を取り出して可変形鏡の 変位速度への要求仕様を調べた。

横軸は可変形鏡の変位速度(um/s)で縦軸は各速度の素子数。 変位速度は0.002s間隔で連続するフレームでの可変形鏡の変位の差から求めた。 左側はEMK+r0=0.15mの場合で、右側はECP+r0=0.05mの場合でどちらも風速は 上空30m/s地上10m/sとしている。 EMK+r0=0.15m の場合 100um/s ECP+r0=0.05m の場合 150um/s 程度(計算としては (0.3um/0.002s)の変位速度が要求されることがわかる。 (単純に計算すると、隣り合う素子同士の差(1-2um)と風の速度(30m/s)から 変位速度は64-128um/sと考えられる。)


     

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Astronomical Institute, Tohoku University

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